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1999年11月の日記

         
1999年11月30日(火) あと1カ月 (がみがみ)


はやいもので、11月も終わり。今年も残すところ、あと1カ月になってしまった。
協会の仕事というのは、「年度単位」だから、4月から3月というので一区切りとなるのだが、
それでもやはり、「今年もあと1カ月」と思うと、なんとなく「一区切り」な気がしてしまう。  
ここ数年は、愛の手の子どもたちへの申込状況はあまり芳しいものではなく、
里親希望者は減少しているのかなぁ・・と思わされるのだが、
それでも、毎年度30件強の新しい親子が誕生する。
子どもたちに里親候補が決まると、児童相談所に推薦書を送る。
推薦書を送ると、それを記録する用紙があり、
B4サイズの紙1枚に、20件の推薦ケースが書けるようになっている。
何月頃に、「2枚目」の用紙にいけるか・・・というのが、
その年の親子の誕生状況を端的に表す目安ともなるのだが、
今日、今年度21件めの推薦書を送り、2枚目に突入した。
昨年は11月初め、一昨年は10月下旬、その前年は10月初め・・・。
徐々にペースダウンはしてるけれども、なんとか・・という感じだ。  
さてさて、今年も残すところ1カ月。今年度はあと4カ月。何組の親子が誕生するか・・・。

           
1999年11月24日(水) うれしい電話 (うとうと)


先日、ちょうど1年前に3才半のYくんを引き取った養親さんから、涙の電話が入った。
特別養子縁組の申し立てを して、家裁から審判が下りたとのこと。
「もう、嬉しくて嬉しくて!」とお電話をくださったのだ。
この養親さんは大変筆まめで、節目節目でお手紙をたくさんいただいた。
それだけにYくんの変貌ぶりが手に取るようによく分かったし、
新米パパママさんの苦労も、喜びも、一緒に味わった。
確定すれば、名実ともに親子である。
この喜びを忘れないように、「これから」こそしっかりと絆を深めていってほしい。

           
1999年11月19日(金) 広島にて (けたけた)


11月14日に、広島県西部・広島市里親研修会に講師として話をしに行った。
「講師」という形で話をすることはなく、 いつも着慣れぬスーツなどを着て出かけた。
当日の参加は30人ほど。
養育里親、養子里親、ふれあい(週末・季節)里親、未委託里親、
とさまざまな立場の人が参加しておられた。
あらかじめ、これだけは話さなくてはと思うことをメモにしてのぞんだのだが、現実はなかなか難しい。
緊張もするし、話をしているうちに、「あ、これもいいたい」「あれもいいたい」ということが
たくさんでてきて、あちこち脱線してしまった。
自分の担当していた子どもたちが里親と出会い、
赤ちゃん返りや過食をしていくなかで「親子」になっていく・・・
そんな大変だけど、素敵な「親子づくり」を伝えたかったのだが、1時間という時間ではなかなか難しい。
月に数件の講演をこなしているわさわさを改めて尊敬。  
講演のあとは、2グループに別れて討議となった。
里親会をどう盛り上げていけばいいのか、なかなか子どもが委託されないのはどういうことなのか、
など活発な意見が出された。
どこの里親会とも、養育里親と里親会会員の減少に悩んでおられるようだが、
それぞれの里親さんが子どもに対する熱い思いを持っておられ、
「がんばってほしいなあ」と思った一日だった。  

           
1999年11月15日(月) いらっしゃい(^O^) (がみがみ)


8月の終わりに、1才のKくんを引き取った里母さんから電話。
今週の水曜日、里父さんの会社が休みなので、おやこ3人で協会に遊びに来たいとのこと。
残念!!ちょうどその日、私は、うんどう会の代休をもらって、1日休んでいるのだ。
「じゃあ、また来月でも・・・」と里母さん。  
こんなふうに、子どもを引き取った後にも、事務所に遊びに来てくれるおやこは多い。
協会からは、引き取りから1〜2カ月たった頃に、様子をうかがうために家庭訪問をするのだが、
その後は、特に問題がなければやりとりをすることは少なくなる。
里親さんの思いも様々だろうから、積極的にこちらから関わることはしない。
なので、里親さんの方から様子を知らせてくださったり、
事務所に遊びに来てくださったりというのは、とてもうれしい(^O^)  
施設での実習中はもちろん、引き取りの日でさえも、どことなくぎこちなかったおやこが、
数ヶ月、半年、1年・・・とたつうちに、すっかりおやこらしく変化していく。
法的にも養子縁組が調うころになれば、どこから見ても・・・だ。
里親さんも、その頃になると、「この子を産んでないなんて、思えないわぁ!」というくらい、
親子ぶりも板についている。
そんな姿を目にすると、「よぉし!がんばらなくっちゃ!!」というエネルギー源になる。  
電話の向こうの里母さんの声は相変わらずとても元気そうだった。
今月は会えなくて残念だったけれども、来月また来てくれるかな?と楽しみにしている。

           
1999年11月09日(火) 運動会てんまつ (まじまじ)


「第2回おやこDE運動会」が終わった。
1週間前から天気予報を見ていたが、毎日のように予報が変わるので
ドキドキしながら当日を迎えた。
「昼から雨」など言われながら、朝には快晴。秋晴れの真っ青な空だった。  
振り返るに・・10月23日に職員とボランティアさん数人で企画委員会をした。初の試みである。
その日に種目を決めてその後一気に準備を開始した。中身の濃い2週間が始まった。  
協会の運動会は、おやこ競技が中心である。
「大玉ころがし−幼児と親」「お馬のおやこ−小学生と親」「パパ・ママどこだ−1,2才児と親」などは
去年に引き続きの競技である。
それ以外には「大人の競技」「小学生の競技」「幼児の競技」「全員競技」などがある。
去年あまり盛り上がらず間延びしたような競技を省いて、新しい競技を企画した。
それに伴って大道具の作製も必要である。
今年はボランティアさんの集まりもすばらしく、37人も集まってくれた。
当日だけでなく事前の大道具、小道具作製を手伝ってれた方もあり、随分と助かった。
大道具作りで大変だったのはなんといっても「キャタピラづくり」だっただろう。
人が中に入って転がせるものになるには・・?どんな大きさのどんな重さのものがいいのか。
試行錯誤の上、人に見せたいほどのものに仕上がった。  
当日には、34人ものボランティアさんが集まってくれた。
大学生中心であるが、中には社会人や高校生もいる。各自の役割を一生懸命やってくれた。
昼の休憩時間にはパンダの着ぐるみを着たり、
アートバルーンを作って子ども達を楽しませてくれた人もあった。多芸な人が多い。  
お父さんお母さんの奮闘ぶりにもかかわらず、子ども達はいまいち声援をおくらないのであるが、
それでも大人も子どもも楽しんでくれたように見えた。さぞ、疲れられたと思う。
当日のことは、あっという間に一日が過ぎてしまい「結構楽しかったな」という感想しかない。  
終わってからの反省会では、ボランティアさんから
「協会の運動会は、ほのぼのしている」という感想をもらった。
来年もいい天気で、できますように・・。