週末里親 本文へジャンプ


大阪市・大阪府では週末里親を事業化しており、家庭養護促進協会が業務委託を受けています。
他府県の実施状況については、お近くの児童相談所にお問い合わせください。


週末里親とは・・

児童養護施設で生活している子どもの中で、親や親族との面会や外泊の機会が少ない子どもを、
月に1〜2回週末や夏休み、お盆、お正月などに、継続して家庭に迎え入れていただき、
社会経験や家庭生活の経験をさせてもらうというボランティアです。


一人の子どもに・・・

複数の子どもや、毎回違う子どもを引き受けるということではなく、
決まった子ども一人に、細く長く関わっていただくのが目標です。
その子どもにとっての「特定の大人」になっていただきたいと思っています。
というのも、実親と別れたり保育士さんの転勤があったりと、子どもたちに関わっている大人は
どんどんと入れ替わってしまうのが現状です。
そのために、特定の大人とのしっかりとした信頼関係を結べていないことが多いのです。
1年以上の継続の見通しがたてられる方を求めています。


週末里親の立場・・・

週末里親さんには、あくまで「おじさん」「おばさん」として関わっていただきます。
なぜなら、その子どもには実親がいて、将来的に実親のもとに帰ることを目標にしているからです。

必ずやっていただきたいこと・・・

施設への送り迎えをしていただきます。原則として、年齢が高い子どもでも送り迎えを
していただきます。里親さんにも、子どもにも長時間の移動は負担になりますので、
大阪府、大阪市下の施設まで片道1時間以内で行っていただける方、と考えています。



対象となる子ども・・


施設で暮らす子どもの中でも、特に親や親族の面会や外泊が途絶えてしまっている
子どもを対象と考えています。2才くらいから18才くらいまでの子どもがいます。


対象となるエリア・・

施設は大阪市内、大阪府下各地にあります。施設に片道1時間程度で送迎して
いただけることを条件に考えています。



謝礼について・・

1日の謝礼として1500円、1回(往復)の交通費として1000円をお支払いします。

保険について・・

けがや病気に対する治療費については、施設に入所している子どもの保険で
まかなわれます。里親さんのけがについては傷害保険がかけられています。
また、里親の管理責任を問われた場合のために、賠償責任保険をかけています。


週末里親制度について・・・

大阪市では、平成6年7月から、大阪府では平成21年2月から制度化され、週末里親事業が始まりました。
大阪市では、約100ケース、大阪府では約30ケースの活動が継続しています。



Q 子どもには自分たちのことを
  何とよばせればいいですか

A 基本的には「おじさん」「おばさん」ですが、もちろん、愛称でも
  構いません。対象となる子どもには、現在親や親族の関わりは
  ないものの、実在はしていますので、その子どもだけのために
  会いに来てくれる「おじさん」「おばさん」役という立場を守って
  ください。


Q 実子との関係が難しそう・・・
A それまで関係のなかった子どもを家庭に迎えるわけですから、
  実子さんにとっても、親子の関係が揺さぶられる場合もありま
  す。実子さんの負担になることも十分に考えると、実子さんが、
  小学生になっているほうが望ましいと思います。


Q 子どもの年齢や性別など
  希望はきいてもらえますか

A ご希望は聞かせていただきます。しかし、希望と異なる
  子どもを紹介させていただくこともあります。具体的な子どもの
  紹介を受けた時点で、改めて考えていただけたらと思います。


Q 子育ての経験はありませんが
  週末里親になることはできますか

A 現在、活動をしておられる方には、子育てが一段落したご夫
  婦、子どものないご夫婦、単身の方など様々な方がおられま
  す。


Q 月に1,2回という、時々の
  関わりはかえってかわいそう
  ではないでしょうか。

A 最初は難しいかもしれませんが、子どもたちも施設での「日常」
  と週末里親宅での「非日常」をうまく使い分けられるようになって
  きます。月に1,2回といっても継続した個別な人間関係や家庭
  生活の経験をさせてもらえることは、のちのち、子どもたちが大
  人になった時に役立つものだと考えています。



 週末里親の声 Aさん

 けんじ君と接しながら、わたしたちにもいろいろ気づきがあります。
施設の暮らしと我が家の暮らしの違いに最初驚いてばかりでしたが、近頃はその違いを
楽しめるようになってきました。施設では一人ずつお皿に盛られたご飯のようですが、
我が家では大皿に盛ったり、ホットプレートで料理したり。自分がどれだけ食べていいのかわからず、
一人で全部食べようとしたりすることもありましたが、曖昧な家庭のルールに随分と
なれてくれたようにも思います。



 週末里親の声 Bさん

 施設から我が家に来るまで、毎回のように泣いていましたが、この頃ようやく泣かずに
道中を過ごせるようになりました。逆に、施設に戻る日は、帰る時間が近づくと動作が緩慢になり
なかなか支度をしようとしません。それでも、施設の見える場所までくると、気持ちを切り替えて
門のところからは、施設のお友達のところに駆け寄っていきます。
それまで帰園するのを嫌がっていたのが、不思議なくらいです。
施設での生活と、我が家での経験。うまくバランスをとってやっていってくれるといいなと思っています。



 週末里親の声 Cさん

 「どこへ連れて行ってほしい?」とたずねると「服を見に行きたい」と答えます。我が家の息子たちの
中学生の頃に比べると、ずっとひろみちゃんのほうがたくさん洋服を持っているようですが、やはり
ほしいみたい。今時ですね。
お母さんとの面会をとても楽しみにしていますが、お母さんとの関係はいったいどうなるのかと心配
しています。今のままのひろみちゃんで居続けられるのかどうか・・・。話題はやはりお母さんのことに
なります。ひろみちゃんが母親を追い続ける間は、一緒に考えてやりたいと思います。